イラスト制作過程【花火ダブルデート】


このイラストの制作過程を紹介します。
制作環境はiPad Pro(12.9inch)、CLIP STUDIOを使用しています。
※描き終えたあとにスクリーンショットを撮ったため、実際の手順と異なる部分があります。

1.下書き

ざっくり人物の配置がわかる程度に描きます。ノリです。

2.下書き2

完成形をイメージして描きます。ノリです。

3.清書

清書……と言っても、ペン入れが苦手で硬い線になりがちなため、鉛筆系のペンでざかざか感を残しながらなぞることが多いです。
最近はアニメーター専用リアル風鉛筆が気に入っています。

4.背景

と言ってもグラデーションの夜空と花火のみですが……😣
手描きの花火ブラシを使って加算レイヤーに描き、その上にクリッピングレイヤーを追加してグラデーションで色を付けました。

5.下塗り

人物の色をパーツごとにレイヤーを分けて塗ります。
人物ごとにフォルダ分けもしておきます。
浴衣の色はノリです。
一番嫌いな作業です。線を綺麗に隙間なく描けばバケツで塗れるのに、線を綺麗に描くのも苦手なので不透明度100%のブラシと投げ縄選択ツールを併用してちまちま塗っています。

6.大まかな影と環境光

人物ごとに分けたフォルダをさらにフォルダに入れ、その上にクリッピングレイヤー(乗算)を作って青みのある灰色でざっくり影を入れます。
また、クリッピングレイヤー(加算)で花火っぽい色(赤青とか)を環境光として入れます。
使用ブラシはエアブラシの柔らか(初期ブラシ)です。
私は絵を描き始めると木を見て森を見ず状態になるので、まずはざっくりと陰影を入れないとまとまりのない絵になってしまいます……。

7.人物ごとの影

パーツごとに分けたレイヤーの上にクリッピングレイヤー(乗算)を作り、ごりごり塗ります。
今回はささっと塗る用マーカーを使用しました。最近のらくがきはこれを使っていることが多いです。
影の色はいつもフィーリングで決めるので法則性はありません。
私はこの作業で楽しくなりすぎて汚くなりがちです……。

8.キラキラさせる

人物をまとめたフォルダの上に覆い焼きレイヤーと加算レイヤーを作り、エアブラシでキラキラさせます。

9.さらにキラキラさせる

髪の毛の流れや輪郭に沿って鉛筆やペンを使ってくっきりとしたハイライトを入れます。
これもついついやり過ぎてしまいます……。

10.浴衣の柄

浴衣のレイヤーの上にクリッピングレイヤー(加算)を作り、テクスチャを貼り付けます。
手書きの和装飾ブラシ2を使用しました。
今回は軽く乗せるだけにしました。丁寧な人は、服のシワや角度に合わせてメッシュ変形をしていると思います。

11.主線の色替え

主線の色を変えてなじませます。
今回は背景に合わせて濃い紺色+髪の毛のみそれぞれの髪色を少し濃くした色に変更しました。
線画レイヤーの上にクリッピングレイヤーを追加して紺色で塗りつぶし、髪の毛の部分だけブラシで色を乗せています。
私はギャルゲーの絵を見て育ったので、普段はパーツごとに色を変えることが多いです。

12.色調整

全体的な色味を調整します。
まずは「表示レイヤーのコピーを結合」で背景と人物が一体化したレイヤーを作成します。
※普通に結合してしまうと、あとで修正できなくなるのでストレージに余裕があるならコピーを結合がおすすめです
さらにそのレイヤーを複製し、上側のレイヤーに「グラデーションマップ」→「くすんだ陰影(桃)」をかけます。
桃色になったレイヤーの不透明度を下げ、いい感じの色味にします。これはフィーリングです。
私は暖色系の色味が好きなので、赤か桃を使うことが多いです。
私は自分で選ぶ色が彩度高めになりがちなので、この工程で色味を整えないと画面がガチャガチャしてしまいます。

13.最終調整

いい感じの色味にできたら再び「表示レイヤーのコピーを結合」で結合レイヤーを作ります。
さらにそれを複製して、上側のレイヤーにガウスぼかしをかけてぼんやりと色の乗ったレイヤーを作ります。
下側のレイヤーはアンシャープマスクをかけ、くっきりさせます。
上側のぼんやりレイヤーの不透明度を下げて、いい感じになったら完成です。
今回はぼんやりレイヤーは通常レイヤーにしましたが、キラキラさせたいときはハードライトやリニアライトを使ったりします。
やりすぎると目に痛い絵になります。

タイムラプスはこんな感じです。


よく見ると、途中の劉邦の顔がとてもブサイクだったので焦って直しているのがわかります……。😢

あまり参考にならないのに読んでくださってありがとうございました。
もし質問がございましたらWEB拍手等に投げていただければお答えできると思います。